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オトナへの「引越し」

引越しといえば部屋を替わるために家具を動かすだけの作業のように思いますが、 その単純な作業に特別な気持ちが付加されると突然忘れがたい出来事となります。 大学4年生の春、私は単身引越しの手伝いに来てくれる両親を待っていました。 まだ朝5時くらいで、あたりはまだうす闇に沈んでいました。 ほとんどの荷物は運べるように梱包してあり、 二人がやってくるまでに私のできることはほとんど終わっているように思ってました。

そこで手持ち無沙汰の私は春から新しく始まる社会人としての生活に思いをはせながら 座っていました。 そのとき、突然思ったのです。 「私の両親は荷物を運ぶにはだいぶ年老いているかもしれない」と。

当時私が住んでいた下宿は、 おんぼろの二階建てアパートで私はその2階の1部屋に住んでいました。 もちろんエレベーターはなく、急勾配の階段があるような状況でした。 そのとき両親はまだ50代のなかばだったので、今考えるとおかしな話だが、 私は真剣にそう思ったのです。 それから私はひとりですべての荷物を2階から降ろしました。 https://www.sou-un.jp/

今となってはどうやったのか思い出せませんが、少し大きな冷蔵庫まで運んだのです。 いつも守ってくれるばかりの両親を、やがて自分が支え守っていく立場になるのだと いうことに気づかせてくれたのがその引越しだったように思います。